歪み
呆然と図書室を出て駅に向かう。
あたし…。
色々言い訳して結局
自分が悪者になりたくないだけじゃないのかな。
臆病なだけ。
だからと言って何が出来るの?
「君さ山野高校の生徒だよね?
いつも電車で見てて気になってたんだ」
目の前には金髪のピアスをした男子。
いかにも苦手なタイプ。どうしよう。
「ごめんね、いきなり話し掛けちゃって。
俺東高の佐藤 啓。よろしくね」
煩いな。自己紹介とかいいから。
興味ないし。早く向こうに行ってよ。