歪み
小さい頃一緒に遊んだ公園。
座ってただ泣くあたし。
その隣でそっと手を握ってくれる拓。
自分自身に腹が立つのに、
抗えない。
それ以上に拓に救いを求めてしまう。
「真柚。そんなにあいつが好きなの?」
…答えられなかった。
好きなのに…
好きでいていいのかわからない。
もうゆずと付き合うかもしれない。
確かめる勇気もないから。
怖くて携帯なんて見れなくて。
「…こんな時になっても俺さ、
真柚の事諦められないんだ。
そんなに辛い想いしてるのに。
俺だったら泣かせないのにとか
思っちゃうんだよ」