歪み
紅梨は今まで良心との狭間で
苦しんでいたのだろうか。
その日を堺に俺達の関係は一変した。
放課後真柚に話し掛けられ
真柚に告白を断った事を言った。
「っあたし、紅梨のとこ…行かなきゃ」
「待てって!最後まで聞けよ」
ここで言わなければ…もう後がない。
何となくそう感じた。
「俺…小さい頃からずっと真柚が好きだ」
そう言うと真柚は微かに驚いて
その後見る見る血の気が引いていくようだった。
一体真柚が何を考えているのか分からなかった。
一つ言えるのは
俺はきっと振られたんだろうということ。
そして昨日の紅梨の言葉がよぎる。
出来ねーよ、そんなこと。