歪み
「いつから…知ってたの?」
「昨日聞いた」
「高見の馬鹿。何で最後に台無しにすんだよ。
あいつ…っ前から嫌いだった。
何でもわかったような顔して。
誰に対しても冷くて。
何で?何でよ」
やっと全て繋がった。
頑なに理由を言わなかった紅梨。
全ては俺と真柚を守るため。
「紅梨、ごめんな」
「…っ謝らないでよ!
本当に真柚の事も拓の事も憎いって思った。
いつも真柚ばっかな拓を見て
うちどう思ってたと思う?
そんな謝られる資格なんてないっ。
何で許しちゃうのよ。
いっそ憎んでよ…っ」
泣きながらその場に座り込んだ。