歪み
「まだって…そんな話したくないわけ?俺と。
あんま俺って人から嫌われないんだけどなー
特に女子には、ね?」
…本当にわからない。
何を考えているの、何でいつも笑ってるの?
冷たい目を微笑も何もかもがわからなくて
それでもあたしを引き付けて離さない。
駄目。この人と…関わっては。
「iPodでも返してくれる気になったんですか?」
「あのさ、俺らタメだろ?」
話にならない。
「さっさと用があるなら言ってもらえませんか?
そんなに暇じゃないですから」
あたしを見る目がさらに鋭くなる。
何故か怖いとは思わなかった。
何の感情も感じなかった。