歪み
昇降口に辿り着く。
あんまり人がいなくて良かった。
何人か変な目で見られたけど。
上履きからローファーに履き替える。
何だか散々な日だったな。
早く帰ろ。
「あれ、真柚?
帰ってなかったの?」
「あ、ちょっと図書室で勉強してた」
「ふーん」
更にタイミングが悪い。
拓に会っちゃうなんて。
「何してんの、帰ろーよ」
「一緒に?」
「何、そんなに嫌な訳?」
「別に」
そんな顔しないでよ。
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