最高の贈り物〜クリスマスの奇跡




ちゃんとあたしのこと考えてくれてるのやら、自分で勝手に進めてるのやらよく分からなかった。




でも最終的にはあたしにプレゼントを用意してくれてて。




それはあたしの好きなブランドのネックレスだった。




いつも楽しいことを考えてくれて、その度に笑って笑顔の絶えない人だったな、裕也は。




「…あは、だめだ。思い出してたら裕也が来るんじゃないかと思ってたのに…」




出てくるのは涙だけ。




あとは恋人達で賑わっていたこの通りも、夜が深まると少なくなってきた。




ずっと裕也のこと思い出してたからな。




もう何時になったのかと腕時計を見れば、既に23時50分。




あーあ、もうすぐクリスマス終わっちゃう。




もう無理だよね。




後10分で裕也が来るなんて考えられない。




もうあたしの初恋は20歳で終わる。




かなりのサプライズ好きな裕也でもこんなギリギリにサプライズするわけないもん。




あたし決めてるんだ。
これで裕也が来なかったら……




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