最高の贈り物〜クリスマスの奇跡
「……この髪色、サンタの白いヒゲみたいだよね、今麻衣がサンタって言って思ったんだけど」
優しく微笑む彼は別れた時とは別人と言ってもいいほど、大人になっていて。
でもすぐに分かったよ。
この髪色が似合うのはこの人しかいないから。
「……ゆ、ゆ、ゆう、や……?」
信じられなくて名前を呼んだ。
名前を呼べば、彼は優しい笑みを浮かべて両手を広げた。
「…今度はちゃんと俺を急かさずに待っててくれたね、麻衣」
「…う、ぐす…うぅ〜……」
名前を呼ばれる前にあたしは裕也の胸に抱きついた。
「…お、おそいよ、バカ!…ぐす…う〜……どんだけ待ったと…うっ…思ってるの〜……」
力が入らないけど、裕也の胸を叩く。
裕也は片腕であたしを抱き締めて、片手で頭を撫でてくれてる。