最高の贈り物〜クリスマスの奇跡
泣き終わると裕也の唇も離れていった。
「…やっと泣き止んだね、麻衣」
ふっと笑ってあたしの前髪を撫でる。
いつだって優しくて大きな手。
それがあたしを包み込んでくれる。
あなたのその手一つで、あたしの心は身体は温かくなっていく。
裕也の手に気持ちよくなっていると、いつの間にか裕也の両手があたしの頬を包み込んでいた。
「…ねぇ、麻衣。
この5年間の時間を埋められるとは思わない。
でも俺はこの先もずっと麻衣といたいんだ。
俺の未来全部で空白の5年間も埋めていきたい。
これからも俺の彼女で居てくれますか?」
裕也は片膝をついてあたしを見上げる。
何だが中学の時の無邪気な裕也とは違って、すごく大人っぽい。
ってもう20歳だから大人なんだよね。
それに答えならもう決まってる。