最高の贈り物〜クリスマスの奇跡




「…あ、ごめん。起こしちゃったね」




しっかりと腰に腕を回されてるから起きることも出来なかったから、裕也の頬とか髪を触ってることしかやることがなかった。




寝起きの裕也はふにゃっと眠そうな笑顔を見せた。




「…ううん。おはよ、麻衣」




そう言ってあたしの額にキスを落とす、裕也。




朝起きる度にどこかしこにキスを落とすのが、裕也の朝の挨拶。




唇だったり、頬だったり、たまーに胸元だったりとその日によって違う。




今日の気分は額だったみたい、我がまま裕也くんは。




そんなことを思ってふふっと笑ってると、急にグッと腰を引き寄せられて、裕也の顔があたしの胸元に埋まった。




「…裕也?どうしたの、急に。
あたし達裸だし…着替えてご飯食べないと…」




とか言いつつ裕也の頭を撫でる。




それでも裕也は首を横に振って子供みたいに拒否する。




5年会わなくても、裕也の性格とかは全く変わらない。




我がままになったり、時々子供っぽい仕草を見せたり。




< 38 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop