最高の贈り物〜クリスマスの奇跡
とは言っても裸でいるのは恥ずかしい。
お腹も空いたし、服も着たい。
でもあたしを見上げる裕也はそれを許してくれなくて。
「…だって麻衣、講義午後からでしょ?
……もう少しこうしてたい」
そういって裕也はまたあたしの胸元に顔を埋めた。
ギュッとあたしを逃がさないように抱き締めて。
あたしは逃げないのに。
まるで抱き締める腕の強さが空白の5年間を埋めてるみたい。
しかもあんな上目で言われたら断れるものも断れないじゃない。
愛おしい白髪を撫でて、あたしも裕也の背中に腕を回した。
互いに互いを満たすようにお昼近くまで抱き締め合った。