最高の贈り物〜クリスマスの奇跡
伊織自身も紺に赤線の入ったチェックのマフラーをしてる。
「…何それ。あたしのことなんでも知ってるみたいに言っちゃって」
頬を膨らまして伊織を睨む。
伊織は苦笑いをしてあたしの膨らんだ頬を潰した。
「…俺は幼馴染だからな。お前のことで知らねぇことはねぇよ」
ポンっとあたしの頭に手を置いて、ニヤッと笑った。
あたしの何でもは知らないでしょ、あなたは。
フンと顔を逸らして歩き出す。
伊織もあたしの隣に並んで歩き出した。
「しっかし、さみぃな。息が白い」
ハァと口から息を吐く。
伊織の口から白い息が出てる。