最高の贈り物〜クリスマスの奇跡




「…おい、何でそんなイチャイチャを俺が聞かされなきゃならねーんだよ」




午後の講義中、隣に座っていた伊織は深くため息をついてた。




今、伊織に「裕也との生活はどうだ?」って聞かれたから今朝のことを話したんだけど……




あたしは聞かれたことに対して正直に答えたのだけど……




伊織の気持ちが分からないあたしを見て、伊織はまたため息をついた。




「…だから、好きな女から恋人とのイチャイチャ生活を聞く男の身にもなれってこと」




あ、そういう…こと、か。




あたしつい誰かに言いたくて伊織に話してしまった。




つい申し訳なくて口を手で覆う。




そうだよね。
伊織はあたしのことを中学の時から好きでいてくれて、あたしの気持ちの整理がつくまで待っててくれたんだ。




それを考えないで話してしまった。




あたしはなんて馬鹿なんだろう。




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