最高の贈り物〜クリスマスの奇跡
表情は普段の顔つきだけど、どこか悲しそうな寂しそうな顔をしてる。
もしかしてあのこと?
毎年あたしのしてること?
やがて伊織はあたしの方を向いた。
「…また今年もあそこで待つのか?」
……やっぱり、そのことか。
あたしは何も言葉を発したくなくて、伊織に向けてニコッと笑った。
つまりはyesってこと。
あたしの表情を見て、伊織は困ったように微笑んだ。
伊織のその表情を見る度、あたしの胸がキュッと締め付けられるように痛くなる。