キケンなアイツとの生活
わたしの目の前に置かれたのは、あんかけ焼きそば。


「……ぁ」


小さく声を出すと、冬弥さんがクスッと笑った。


「愛梨、あんかけ焼きそばスキなんでしょ?」
「……え」
「楓太さんから聞いてたから。愛梨のために、作らせたの。だから思う存分食べなよ」
「………」


わたしのために……パパに聞いて用意してくれたんだ。


「あれ?愛梨、あんかけ焼きそばスキだったよな…?もしや、スキなモノ変わったのか!?」


パパを見れば、目を大きく開いてアタフタしている。


そんなパパを見てると、笑いが込み上げてくる。


「……ぷっ」
「え、愛梨?」
「ごめん、パパ。ありがとう、大丈夫。わたしのスキな食べ物変わってないよ」
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