キケンなアイツとの生活
……ウソだ。トクンと一つ心臓が鳴る。


「だから、なるべく一人で登下校しないように、友達と待ち合わせするなりして、なにかあればオトナに助けを求めること。いいなー?」


まさか、ホントに変質者が出てたなんて…。HRが終わって、先生が出て行く。すると、優ちゃんがわたしの席へと走ってきた。


「出まかせじゃなかったね」
「……うん。ゼッタイ出まかせだと思ってた」
「愛梨、気を付けるんだよ?」
「そんなの優ちゃんだって一緒。気を付けてね?」


そう話してるのは、わたしたちだけじゃない。まわりの子たちも、ザワザワとみんなで話してる。


チャイムが鳴り、みんな席に着くと、わたしはコッソリと携帯を取り出した。


そして、今さっき登録したばかりのアドレスにメールを送る。


《変質者、ホントだったんだね。送ってくれて、ありがとう》


そのわずか一分もしないうちに、返信がきた。


《ホントに信じてなかったの?ヒドイなぁ。帰りも迎えに行く》


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