戦術自衛隊夜間訓練
「買ってきたものばかりじゃ味気ねぇな、豊田、麗華、何か作れよ」

小暮が床に胡坐をかく。

「それじゃあ鍋でも…三浦君、カセットコンロ借りていい?」

麗華が立ち上がる。

「材料は、実家から送られてきた野菜とかがあるから…私、部屋から取って来ます」

豊田が一旦部屋を出る。

ジャージ(下)・戦闘服(上)のファッション、通称『ジャー戦』で台所に立つ麗華。

戦闘服とは迷彩服の事。

課外時間駐屯地内ファッションでお洒落っ気は全くないが…。

「惚れた女が台所に立つ後ろ姿ってのはいいもんだよなぁ?三浦?」

「え?あ…」

小暮に冷やかされ、三浦が狼狽する。

「いいじゃないか照れなくても。素直に見惚れればいい」

微かに笑みを浮かべる小川。

 
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