まだ言えなくて。
「え?…」
原因はりっくんだ!
と思いながらも
時計を見るといつの間にかさっきから
だいぶ時間が経っていた。
「りっくん走れえぇええぇええぇ!」
わたし達の家からだと、
坂道をうんと登らなきゃいけないのがツライ。
途中、また何人かのおばさん達に
「ラブラブね」
とか
「仲いいのね」
とかとか
なんたらかんたら言われた。
そしてりっくんは少し顔を隠し気味に
「…こうゆうときって反応困るよね」
と言いながら、
そのまま走った。