まだ言えなくて。
★
...ハァハァハァ。
「遅刻ギリギリ15分前…。危なかったねりっくん…!」
学校に着くと、
時計はまだ8時10分。
「すずちゃん、
あの...全然間に合ってるじゃん...」
これくらいだと、
まだクラスに数名ずつしか来てない時間。
彼女の中では15分前でも
ギリギリのうちなんだ...;
若干ゼェゼェしながら、
靴を外靴から上履きに履き替えてると、
「朝から走らせちゃってごめんー」
とすずちゃんが前で目をつぶりながら
ゴメンナサイ のポーズをしている。
「...っえっ//」
カァアアアァ となんだか顔の表面が熱くなる。
「ぼくもごめんなさい」
「え?」
「あ、朝!てかいつも!」
きっと顔が赤いだろうから、僕は
しばらく顔を下げて
ゴメンナサイ
のポーズをしていた。