まだ言えなくて。
「__じゃあ、
...ここの問1を志賀(りく)!」
「えっ」とりっくんが驚いてる。
この様子じゃまた数学の授業中も
睡魔と闘っていたのだろう…。
わたしは小声で4と呟いた。
まあ計算は得意じゃないから
自信は無かったけど。
「えー...とー、X=4ですかね?」
「根拠は?」
「こ! こんっきょ…ですか?
...いりますか?
え......。と。
勘! ...です!!」
先生はふーん...とりっくんを見たあと、
今度は
鋭い視線がこっちに向かってきた。
「相沢、お前の口さっきから何もごもご動いてるんだ?」
(く…、バレてた)
「二人共廊下へ、今すぐ!!」
「「は…い」」