マリア様!
* * *
「ちょっと、いい加減にしなさいよ!」
先ほどの教室から少し離れたところにある、人気のない校舎裏。
奴はそこまで私を連れてくると、やっとのこと腕を開放してくれた。
「こんなとこまで連れてきて、一体どういうつもり?」
掴まれて赤くなった腕をさすりながら、奴を睨んでそう言う。
おかげで授業も無断欠席になっちゃったし。
ほんと、最悪。
「どうするって、惚れさせるに決まってんだろ」
「惚れさせるって、あなた馬鹿?授業休んでまですることじゃないでしょ、それ」
「一度いったことは曲げねぇ主義なの、俺」
「いや、意味わかんないから。とりあえず、私は教室に戻りますからね」
これ以上こいつと話してても、らちがあかない。
そう思い、来た道を戻ろうと体の向きを変える。
っが…
「ほんと、ムカつく女だなお前は」
そんな、奴の呆れたように呟かれた言葉が耳に届いたかと思うと
「きゃっ…!」
急に、視界が反転した。
「えっ、ちょ…え?」
背中には、壁。
顔の横には、奴の腕。
両足の間には、奴の太もも。
これって、まさか…
「ちょっ、離れて…」
「やだ」
巷で噂の、壁ドンとかいうやつじゃないですか…?
「ちょっと、いい加減にしなさいよ!」
先ほどの教室から少し離れたところにある、人気のない校舎裏。
奴はそこまで私を連れてくると、やっとのこと腕を開放してくれた。
「こんなとこまで連れてきて、一体どういうつもり?」
掴まれて赤くなった腕をさすりながら、奴を睨んでそう言う。
おかげで授業も無断欠席になっちゃったし。
ほんと、最悪。
「どうするって、惚れさせるに決まってんだろ」
「惚れさせるって、あなた馬鹿?授業休んでまですることじゃないでしょ、それ」
「一度いったことは曲げねぇ主義なの、俺」
「いや、意味わかんないから。とりあえず、私は教室に戻りますからね」
これ以上こいつと話してても、らちがあかない。
そう思い、来た道を戻ろうと体の向きを変える。
っが…
「ほんと、ムカつく女だなお前は」
そんな、奴の呆れたように呟かれた言葉が耳に届いたかと思うと
「きゃっ…!」
急に、視界が反転した。
「えっ、ちょ…え?」
背中には、壁。
顔の横には、奴の腕。
両足の間には、奴の太もも。
これって、まさか…
「ちょっ、離れて…」
「やだ」
巷で噂の、壁ドンとかいうやつじゃないですか…?