マリア様!
「うーーーん…」

服の前で腕組みした。

どの服も、ぶっちゃけ、いまいち。

いや、いま3くらい。

ていうか、私がデザインしたほうが絶対売れるでしょ。


ちなみに、来ている服屋は、もちろん

BURBERRY。


の隣のLIP SERVICE。


なぜBURBERRYとLIP SERVICEが隣にあるのか。

これは私がこの店に来て以来抱き続けている難問であり、

今後の課題としていきたい。

そして何故わたしがLIP SERVICEにいるのかということも

みなさんに今後の課題として差し上げましょう。



「これとかさ~、よくな~い??どお??」



私の隣で

化粧がもはや芸術の域に達しており、

顔はそのためのキャンバスと化してその化学物質に侵食されてしまっている女が、

彼氏、と思われる男に自分の選んだ服の評価を促していた。


馬鹿じゃないの。


男が女の買い物に付き合って楽しいわけないでしょうが。


彼氏さんもご愁傷様。


まぁ、でも仕方ないわよね。


こんな所についてくる男も悪い。


そう思って、
 
哀れみの顔でその彼氏を見ると

目が合った。



< 3 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop