エデンの林檎


「星野??」


「えっ??


あ、はい、何ですか??」


「今日も何か弾こうか??」


「えっ!!


いいんですか??」


「いいよ。


せっかくピアノあるしね。」


私はガラにもなく飛んで喜んだ。


まさかこんな所で先生のピアノが聞けるとは思ってなかったし。


「じゃあ今日は…」


先生は少し考えた後、


ゆっくりと指を鍵盤に乗せた。


そして、一呼吸置いて先生の指が動き出す。


静かで、少し暗めなキレイな曲。


題名はわからない。


でも…


私が知ってるショパンの曲ではなかった。


< 69 / 74 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop