エデンの林檎



「ゆーあー!!おはよっ!!」



ハッと我に返り振り向くと、



私の唯一気の許せる親友の本条 栞が太陽のようにキラキラ輝いた笑顔で立っていた。



「おはよ、栞。」



「今日も浮かない顔してるね。大丈夫??」



私が唯一何でも話せる友達である栞には私のことをすべて知っている。



私の学園に対する気持ちとか。



「大丈夫だよ。



それに高等部は外部受験の人も入って来て、



私のこと知らない人がいるからまだ気が楽だよ。



まぁ、でも、ほんの少しの間だけだと思うけど。」



星琳学園は初等部から中等部に上がる時は受験はないけど、



中等部から高等部に上がる時は全員入試を受けなければならない。



その時に星琳学園から他の高校を受験する人がいる一方で



星琳学園も外部受験者を募集する。



だから必ずしも全員が私のことを知っているわけではないから



おそらく高等部三年間の中で一番気が楽な期間。



でもきっと…



私の知らないところで私の噂が流れ、



全員私のことを知ることになる。



中等部の時もそうだった。


いつの間にか私のことがバレていた。



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