俺と君の現実論

食券を買いに販売機へ赴いたわけだが、今日のハルキはどうも攻めっぷりが好調のようだ。

ていうか、ね、うん。

ハルキの愛なら存分に欲しいさ。けど人には限界というものがありまして。いや、気力は存分にありますが俺の体力が持たない。

どこか嬉々とするハルキの横顔を見つめる。


…でもまあ、死因が『ハルキの愛を存分に浴びたから』でもいいかもしれない。

むしろそれ最高だ。

なんて思いを巡らせていると、ふいにこちらへ近づいてくる集団が視界の端にチラリと見えた。


「ああ~、さっきのカッコいいお兄さんだ~!」

「さっきはどうしたの?緊張しちゃってたあ?」

「……。」


…ああ、最悪だ。
また、このゴキブリ共に出会うなんて。
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