俺と君の現実論


「はあ?なに、あんた。お兄さんの彼女かなんか?」

「まあ、そのようなものです」


そのようなもの?

え、いや、ハルキ。
なんでそんな曖昧なの。


「…あんたさあ、彼女なら好きな男と一緒にいればいいじゃない。
このお兄さんは一人でいたの。だから私たちは話しかけたのお」

「…それは、私の不注意です」

「不注意って、あんた何?飼い主かよ!あんたみたいなのが彼女だから、このお兄さんは嫌になって私たちと浮気するのよ!」


はぁあ?!誰が浮気するか!

お前みたいなブスがハルキと釣り合うとでも思ってんのかよ害虫風情が!

そう口を開こうとしたとき。


バンッ

「へえ、浮気…ですか」

あの害虫女が床に倒れていた。
< 20 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop