愛してるの定義(ヒカリの直後)
枯れ葉が階段の下に集まっている。
カサカサと乾いた音が聞こえる。
「君を愛してるかどうか、正直よくわからないんだ。前も言ったけど、初めての感情なんだ。だからわからない」
奈々子は結城の視線を感じる。
「でも、一緒にいたい。他の誰かじゃ駄目なんだ」
それから小さく笑った。
「ああ、俺、今すごくかっこわるいな」
奈々子は視線をあげて、彼の顔を見た。
寒さで赤くなっている頬。
「必死になって奈々子さんのこと、引き止めようとしてる」
奈々子は再びうつむいた。
「どうしたら、側にいてもらえる? 一緒にいてもらえるなら、なんでもする」