自分を圧迫していた重みがなくなり、昴はホッと息をつく間もなく、ブツブツと「ダイエット…」呟いていた亜紀子の表情がサッと青ざめた。


赤くなったり青くなったり忙しいな、と思いながらも亜紀子が見ている方向を振り向く。

見た瞬間、昴は固まった。


廊下の先に、『腕』が佇んでいたのだ。

 
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