泪
バタバタと大きな足音が慌ただしく去っていくのを見届け、水谷はスッとボウガンを浸水箇所に向けた。
そして、なんのためらいもなくボウガンを発射する。
バシュッバシュッと何発も続けて。
「…やめっ!」
想汰が慌てて止めに入るが、今度は喉元にボウガンの矢を突きつけられ動けなくなってしまう。
何度も攻撃を受けた床は、もともとの脆さも手伝って大きな穴を穿ち、そこから大量の海水が流れてでいる。
「……この船を沈めるか」