泪
「あっははははっ…ははは…ごめんなさい…。おかしくて…ふふ」
笑われるようなおかしなことを言っただろうか。
理解できなくてまた恥ずかしくなる。
「あなた、頭いいわりに結構なのね。子供の頃とか親に甘えたことないでしょう」
「え…なんで知って、」
「わかるわ。何となく」
「………あ、甘えたかったけど、母親が気づいたら消えてたんだ」
「そう。父親は?」
「…気づいたら消えたり、気づいたら居たりした」
最後は本当に消えたけど。この世から。
なぜ他人にこんなプライベートな話をしたのだろう。
よくわからないけれど、彼女ならいいと思えた。
「そう。それで、あなたは私と一緒にいたいの?」
「う…ん」