泪
「いいわよ」
その声にハッともう一度彼女の顔を見ると、見惚れるほど綺麗な笑顔を浮かべた神崎さんがいる。
「え?」
「あなたのそばにいてあげるわ。庇護欲って言うのかしら。放っとけないのよねあなたのこと」
「…え?え?」
彼女の言葉は理解できないことだらけだ。
別に外国語を話してるわけでもないのに。
「これからよろしくね…雪村君」
「…うん…?」
それから、水谷と会ってオカルト研究会に入らされて、想汰さんに出会って、彼女と付き合い始め…。
そして、その二年と八ヶ月後。
オレは結海を失った。
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