想汰はその視線を無視し、いまだ意識を取り戻さない昴に視線を向けた。

宮野が彼の口や鼻に手を当ててるが、亜希子の表情からして息はしてないのだろう。


水谷が申し訳なさそうに目を伏せる。

「とりあえず、人工呼吸を…」

「おい雪村、」

宮野を押し退け、想汰は彼の青白い頬をぺちぺちと叩く。

 
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