水谷は悔しそうに歯噛みした。

「俺はバカだ…。友人をひどい目に遭わせて傷つけた。昴もバカだよ、友情とか、そんなの気にせず…俺を見捨てればいいのに」

「昴さんはそんなことしません」


水谷の言葉を、亜希子がはっきりとした口調で否定した。
彼女がこんなにも強い目をするのをはじめて見た水谷は、驚いたように目を丸くする。

 
< 201 / 255 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop