「!?」


二人ぶんの体重に昴は苦しそうに呻く。

「昴…昴!ごめん俺…お前にいっぱいひどいことを…」

「……ああ…いいよ。別に」


弱々しく微笑むと、水谷は再びボロボロと泪を流しはじめる。

昴はぎょっとした。

「どけ単細胞。
…かなり冷えてるな、これでも着とけ」


淡々と水谷を押し退け、想汰は彼にやった自分の上着を剥ぎ取り昴に渡す。

一気に冷え込んだ体と理不尽な扱いに、水谷は想汰を睨んだ。

 
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