泪
久しぶりに深いところまで入った。
昨日は昴の視界からいなくなると彼が焦ってたから逆に心配で深くまで潜れなかったのだ。
太陽の光が降り注ぐ海は、あの時と同じく美しい。
ずっといたいと思うけど、ここには酸素がないし何より昴を一人にできない。
しばらく海の中で仰向けになりながら漂ってると、ボートから魚の餌が落ちてきた。
ひどく不器用な揺れ方だ。
それを指摘してからかってろうと体を回転させて上にのぼる。