「おい昴!お前も参加するだろ」


参加名簿に次々とメンバーの名前が刻まれるなか、水谷が呼んできた。
疑問形じゃないのがある意味彼らしい。

けれど正直、昴は結海を失った海にはあまり近寄りたくないのだ。

それに、海なら毎晩見てる。

首を振ろうとすると、不安げに亜希子がこちらに視線を向けて来るのに気づいた。

彼女はそれなりに昴の、昴と結海の事情を知ってる。
彼女なりに気を使ってくれてるんだろう。
年下で、なにかと昴に話しかけてくれるし、控えめな性格なのに積極的に接してくれて、昴としては少し嬉しかった。
普通にしてれば普通に人気があったろうに、本当になぜこんな怪しげな団体に入ったのだろう。
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