泪
想汰の少し後ろにいくと、ガッと襟首をつかまれた。
10cmほど身長差があるので、首がしまって息苦しくなる。
「…な、に」
「浮気か」
「は?」
意味が理解できず眉を潜めるが、想汰は何を勘違いしたのか深いため息をついた。
「お前は神崎一筋だと思っていたのだがな…。まぁ…それもあいつの望んでいた一人立ちというやつか?」
ああ…と昴は彼にいってる意味を理解した。
同時に理不尽な怒りがふつふつと沸いてくる。
自分は結海しか望まないし求めない。
それを一番近くで見ていた彼にそんな誤解をされるなど、ひどく腹が立った。