彼女の言葉の端々が、昴の心に突き刺さった。

感動というわけではなく、ただ事実をこうも真正面から指摘されてはさすがに傷つく。


彼女が昴のことを心配してくれてるのはわかるが、純粋とは時に無自覚に人を傷つけるのだと言うのを理解してほしい。

昴はひきつった顔でポリポリと頬をかく。

「……ん…うん。ありがとう…じゃあ、何か食べるよ」

そう言うと、亜紀子は安心したようにホッと息をついた。

本当に心まできれいな子だ。

 
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