泪
「え。は、はいっ。生物科の一年生、安部亜希子です。
あの、神崎先輩は…」
「先輩なんて堅苦しい言い方はやめてよ。ただ年が1歳2歳違うだけじゃない。年功序列なんて今さら古いわ」
「は、はい!すみません…」
結構フレンドリーな人だった。
ちょっと言い回しがきついけど…。
神崎…さんはクルクルとスプーンで紅茶をかき混ぜる。
「やっぱりストレートティが一番よね」と嬉しそうだ。
「紅茶好き?」
「…すみません。紅茶飲めません」
「あら、昴と同じなのね。あの子、コーヒーも飲めないのよ。最近は砂糖たっぷりのなら飲めるようになったけどね…」
「はあ…」