Doll
3
「君は甘いものがすきなのか?」
いつもの服屋の前、
夢中でクレープを頬張るハニーを見て、ぼくは問いかけた。
「ちがうわ。生クリームがすきなの。でも...」
食べかけのクレープを、ぼくによこして“もう飽きたわ”だと。
クレープを見ると生クリームの部分だけかなり減っている。なるほど。本当に生クリームがすきなんだな。
ぼくは食べかけのクレープを一気に口に放り込むと、あいた手で自販機の珈琲を買った。
ハニーに初めて出逢ってから、3週間が経つが
相変わらずぼくらはこうやって午前2時30分に待ち合わせては他愛もない話をしている。前と変わったことといえば、週末になったらハニーがぼくの家に泊まりに来るようになったことだ。
「…太陽が、昇ってきたわ。」
「…あ。」
気がつけば もう朝方。
「じゃあ、またねハニー。」
ぼくはいつもハニーと別れたあと、一眠りしてから働いている工場へと向かうので、一旦家に帰った。
―――…あ、圭からメールが入ってる。
件名:タイトルなし
From:杉谷 圭
――――――――――
元気か?最近急に連絡が減ったから心配だ。お前一人暮らしなんだから、なんかあったらおれを呼べよ。じゃあまた、連絡するわ。
END
そういえば アイと逢ってから全然連絡とってなかったな。
あとで電話でも、掛けよう。
―――――その時だった。
実に不快な着信音が部屋中に響き渡った。
―この着信音は…
母。
なにか 物凄く いやな予感がした。
いつもの服屋の前、
夢中でクレープを頬張るハニーを見て、ぼくは問いかけた。
「ちがうわ。生クリームがすきなの。でも...」
食べかけのクレープを、ぼくによこして“もう飽きたわ”だと。
クレープを見ると生クリームの部分だけかなり減っている。なるほど。本当に生クリームがすきなんだな。
ぼくは食べかけのクレープを一気に口に放り込むと、あいた手で自販機の珈琲を買った。
ハニーに初めて出逢ってから、3週間が経つが
相変わらずぼくらはこうやって午前2時30分に待ち合わせては他愛もない話をしている。前と変わったことといえば、週末になったらハニーがぼくの家に泊まりに来るようになったことだ。
「…太陽が、昇ってきたわ。」
「…あ。」
気がつけば もう朝方。
「じゃあ、またねハニー。」
ぼくはいつもハニーと別れたあと、一眠りしてから働いている工場へと向かうので、一旦家に帰った。
―――…あ、圭からメールが入ってる。
件名:タイトルなし
From:杉谷 圭
――――――――――
元気か?最近急に連絡が減ったから心配だ。お前一人暮らしなんだから、なんかあったらおれを呼べよ。じゃあまた、連絡するわ。
END
そういえば アイと逢ってから全然連絡とってなかったな。
あとで電話でも、掛けよう。
―――――その時だった。
実に不快な着信音が部屋中に響き渡った。
―この着信音は…
母。
なにか 物凄く いやな予感がした。