Doll
2
どれくらい歩いたのだろうが
ふと気がついて周りを見渡すと
眩しく光るお店の看板と
派手な格好をした若者たちで賑わっている街に出ていた
「・・・・夜中、だよな今。」
この街は昼も夜も関係ないのかというくらい明るかった。
ぼくの求めていた 光だ。
何かに取り付かれたように、帰り道がわからなくなるほどずいずい前へ進むぼくに 赤いドレスを着たひとりの女性が近づいてきた。
「はぁいお兄さん、あたしと遊ばない??」
・・・・・・この、枯れた声は・・・・どう考えても女じゃないよな。
「結構です」
「あんっ、もう、つれないのねっ」
ひきつるように答えると、女(の格好をした男)はメイクばっちりな頬を膨らませながらプリプリと去っていった。
・・・・さて、どうしようかこれから。
自販機で珈琲を買ってから、もう閉まっている服屋のシャッターの前にしゃがみこんだ。
お金もそんなに、ないしな...。大体何しに来たんだぼくは。
・・・・・・帰ろうか。
その言葉が頭をよぎったが、2秒後にそれは却下された。
目の前を、かなりの美人が通りすぎたのだ。
ピンクの髪
白い腕
薄い唇
長いまつ毛
どうせ何もせず帰るくらいなら ナンパの1つでも失敗してから 帰ろう。
ぼくは金色の髪を手ぐしで軽く整え、彼女を足早に追いかけた。
ふと気がついて周りを見渡すと
眩しく光るお店の看板と
派手な格好をした若者たちで賑わっている街に出ていた
「・・・・夜中、だよな今。」
この街は昼も夜も関係ないのかというくらい明るかった。
ぼくの求めていた 光だ。
何かに取り付かれたように、帰り道がわからなくなるほどずいずい前へ進むぼくに 赤いドレスを着たひとりの女性が近づいてきた。
「はぁいお兄さん、あたしと遊ばない??」
・・・・・・この、枯れた声は・・・・どう考えても女じゃないよな。
「結構です」
「あんっ、もう、つれないのねっ」
ひきつるように答えると、女(の格好をした男)はメイクばっちりな頬を膨らませながらプリプリと去っていった。
・・・・さて、どうしようかこれから。
自販機で珈琲を買ってから、もう閉まっている服屋のシャッターの前にしゃがみこんだ。
お金もそんなに、ないしな...。大体何しに来たんだぼくは。
・・・・・・帰ろうか。
その言葉が頭をよぎったが、2秒後にそれは却下された。
目の前を、かなりの美人が通りすぎたのだ。
ピンクの髪
白い腕
薄い唇
長いまつ毛
どうせ何もせず帰るくらいなら ナンパの1つでも失敗してから 帰ろう。
ぼくは金色の髪を手ぐしで軽く整え、彼女を足早に追いかけた。