記憶を失くしたわがまま彼♡





*風斗side*



“風斗くん!今日もかっこいいね!!”


“風斗の事が好きなの”



“私と付き合って下さい!!”



そのセリフ、なんど聞いたか………



俺は、女という生き物に絶望した。



いらなくなったら、ポイ捨て?


男は、自慢するためだけのもの?



なんなんだよその考え。



おかしいだろ。



この時の俺は、恋愛に興味が少しもなかった。




そして、今日は高校の入学式。



アメリカから帰って来て、通うことになったこの高校。


今日も、俺の周りには女、女、女………



本当に迷惑だ。



そして、なんとかクラスの表を見ると



“4組 一ノ瀬 風斗”



と書かれていた。



そして、周りの人の名前を見てみると、



“4組 市川 美緒”



という名前に目がいった。



ん?なんか聞いたことあるような………



まぁ、今更思い出してもしょうがねぇよな。



どうせ小学校の頃の事だし………



そう。俺は____________










小学校まで、日本にいた頃の記憶がない____________


ドンッ


という音で俺は意識を手放した。




俺は気がついたら病院のベッドだった。




前には男の人と女の人。



誰だっけ?
思い出せない。


どうやら、ここはアメリカらしい。



その時、俺は病院の先生に告げられた。


“君は、一ノ瀬風斗。日本にいた頃の記憶がない”



そうか。俺は日本にいたのか……

そして、俺は小学校までの記憶を失った………



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