記憶を失くしたわがまま彼♡
それから数日たったある日。
「ごめんね。美緒。ちょっと一緒に帰れない。」
愛香が言った。
珍しいな。どうしたんだろう?
「うん。分かった!」
私はそう言って、1人で帰った。
帰り道を歩いていると、
「あれ、市川?1人か?相方はどうした?」
「………尚人くん?」
そう。それは同じクラスの相川尚人(あいかわ なおと)くんだった。
「あれ?なんか暗いな。とうかしたか?」
「ううん。なんでもないよ?」
私は、笑ってそう言った。
「そうか?」
「うん!!ありがとね………」
「なんかあったら言えよ?」
そう言われ、その日は別れた。
尚人くん………か………