薬指の嘘†



「これね。...これ、お願いします。」


海斗お兄ちゃんは私の手から指輪を取ってお店の人に渡す。


そしてそれを持ったまま、私の手を引いて歩き出した。


「お兄ちゃん、ゆびわ!」


「ちょっと待ってね。」


どこへ行くかもわからない私の中に不安が募る。


着いたのは小学校の裏の教会だった。


「お兄ちゃん...?」



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