嘘つきなワタシと年下カレシ【完】
いつも通りの生活。ただ違うのは、諒との不倫関係が終わったことくらい。
朝6時半に、例のカレの筋トレを見て、もう一眠りして……シャワーを浴びて出勤準備をする。
塾の事務職をたんたんとこなしてから、アパートに帰る。
一人で夕飯を食べて、適当にテレビで時間を潰して、シングルのベッドで眠る。
今日もいつもの席に座って、事務の仕事をこなしている。仕事帰りにツタヤでDVDでも借りようかな?とか考えながら。
「すみません。B-3っていう教室に行きたいんですけど……」
B5用紙を片手に、左肩だけにリュックの紐を引っ掛けている男子が声をかけてきた。
初めての人かな?
「その教室はですね」と話しながら、私は椅子から腰を浮かせる。
ここで教室の行き方を説明するよりも、案内してしまったほうが早い。
私は膝かけを足からひっぺがすと、椅子の上に置いた。
「あ、鍵……」という目の前にいる男子の声に、私は初めて声をかけてきた人の顔を見た。
「あ!!」と私は口を開くと、慌てて口を押さえた。
思わず「公園のカレ」と口を滑らしてしまいそうになった。
毎日、貴方を見て目の保養してます……とは本人には言えない。
「この前の」と言葉を濁しながら、私は笑顔を作った。
朝6時半に、例のカレの筋トレを見て、もう一眠りして……シャワーを浴びて出勤準備をする。
塾の事務職をたんたんとこなしてから、アパートに帰る。
一人で夕飯を食べて、適当にテレビで時間を潰して、シングルのベッドで眠る。
今日もいつもの席に座って、事務の仕事をこなしている。仕事帰りにツタヤでDVDでも借りようかな?とか考えながら。
「すみません。B-3っていう教室に行きたいんですけど……」
B5用紙を片手に、左肩だけにリュックの紐を引っ掛けている男子が声をかけてきた。
初めての人かな?
「その教室はですね」と話しながら、私は椅子から腰を浮かせる。
ここで教室の行き方を説明するよりも、案内してしまったほうが早い。
私は膝かけを足からひっぺがすと、椅子の上に置いた。
「あ、鍵……」という目の前にいる男子の声に、私は初めて声をかけてきた人の顔を見た。
「あ!!」と私は口を開くと、慌てて口を押さえた。
思わず「公園のカレ」と口を滑らしてしまいそうになった。
毎日、貴方を見て目の保養してます……とは本人には言えない。
「この前の」と言葉を濁しながら、私は笑顔を作った。