嘘つきなワタシと年下カレシ【完】
近くから聞こえる声に驚いて私は慌てて、サンダルを引っ掛けるとベランダへと飛び出した。
紺色のジャージに身をつつんでいる佐々君がにっこりと笑って立っていた。
「ちょ……なんで?」
「公園の前にあるアパートに住んでるって言ってましたから。どの部屋から見てるのか気になりまして」
アパートの下で、ジャージのポケットに両手を入れて佐々君が立っている。
信じられない。佐々君が、こっちを見てる。
あっ!! 私、すっぴんだわ。
私は頬をさわってから、ぼさぼさの髪の毛を急いで撫でつけた。
「こっちを見るなら、見るでちゃんと言ってよ! 用意ってものがあるのよっ」
「だろうと思いまして」と佐々君が、ポケットから手を出すと丸いモノをちょいっと投げた。
弧を描いて、丸い物体が私のベランダへと転がり込んでくる。
紙くず?
ぐちゃりと丸まった紙を拾うと、私は丁寧に紙を開いた。
『080……』って携帯番号?
数字の羅列の下に、「電話して、すぐに」という文字が書かれていた。
私は部屋に戻ると、ベットの枕に置いてあるスマホに手を伸ばした。
紙に書いてある番号を押してから、スマホを耳につけた。
紺色のジャージに身をつつんでいる佐々君がにっこりと笑って立っていた。
「ちょ……なんで?」
「公園の前にあるアパートに住んでるって言ってましたから。どの部屋から見てるのか気になりまして」
アパートの下で、ジャージのポケットに両手を入れて佐々君が立っている。
信じられない。佐々君が、こっちを見てる。
あっ!! 私、すっぴんだわ。
私は頬をさわってから、ぼさぼさの髪の毛を急いで撫でつけた。
「こっちを見るなら、見るでちゃんと言ってよ! 用意ってものがあるのよっ」
「だろうと思いまして」と佐々君が、ポケットから手を出すと丸いモノをちょいっと投げた。
弧を描いて、丸い物体が私のベランダへと転がり込んでくる。
紙くず?
ぐちゃりと丸まった紙を拾うと、私は丁寧に紙を開いた。
『080……』って携帯番号?
数字の羅列の下に、「電話して、すぐに」という文字が書かれていた。
私は部屋に戻ると、ベットの枕に置いてあるスマホに手を伸ばした。
紙に書いてある番号を押してから、スマホを耳につけた。