嘘つきなワタシと年下カレシ【完】
「いい加減、俺の気持ちを認めてくれないかな?」
「佐々君、それは……」
佐々君が腰を折ると、長い腕を伸ばして缶コーヒーとおしるこを自販機から取り出す。
「おしるこなんて飲まないのに。まりなさん、意識し過ぎ。俺の手がコーヒーのボタンの近くにあったからって、腕を掴まれると思った?」
佐々君が缶コーヒーを私の手の上に置く。
やっぱり私、意識し過ぎてたんだ。佐々君にまでバレてたなんて、恥ずかしい。
頬が一気に熱くなった。
「確かに、全く気にもせずにボタンを押そうとしてたら腕を掴んで自販機の影に引き摺りこんでキスの一つでもしてやろうかと思ってたけどね。まりなさん、嘘つきだからキスはお預け」
「嘘つき?」
「そ。嘘つきだよ、まりなさんは。俺に気持ちが傾きつつあるのに、相田先生と元鞘に戻るとか嘘をついて。そうすれば俺が諦めるとでも思った? 諦めて欲しいの?」
若いって怖い。
言葉が直球だ。真っ直ぐで熱い想い。
しかも諒との関係まで、知ってるなんて……。
「ガラスが……」
私は小さな声で呟く。
「ガラス?」と佐々君が聞き返してきた。
「佐々君、それは……」
佐々君が腰を折ると、長い腕を伸ばして缶コーヒーとおしるこを自販機から取り出す。
「おしるこなんて飲まないのに。まりなさん、意識し過ぎ。俺の手がコーヒーのボタンの近くにあったからって、腕を掴まれると思った?」
佐々君が缶コーヒーを私の手の上に置く。
やっぱり私、意識し過ぎてたんだ。佐々君にまでバレてたなんて、恥ずかしい。
頬が一気に熱くなった。
「確かに、全く気にもせずにボタンを押そうとしてたら腕を掴んで自販機の影に引き摺りこんでキスの一つでもしてやろうかと思ってたけどね。まりなさん、嘘つきだからキスはお預け」
「嘘つき?」
「そ。嘘つきだよ、まりなさんは。俺に気持ちが傾きつつあるのに、相田先生と元鞘に戻るとか嘘をついて。そうすれば俺が諦めるとでも思った? 諦めて欲しいの?」
若いって怖い。
言葉が直球だ。真っ直ぐで熱い想い。
しかも諒との関係まで、知ってるなんて……。
「ガラスが……」
私は小さな声で呟く。
「ガラス?」と佐々君が聞き返してきた。