【完】恋のキューピットは山田君!





「すいません美姫さん。僕、この学校の
ことよくわからなくて……。校内を案内
して欲しいんですけど、良いですか?」



四時間目が終わった時、愛璃とお弁当を
食べようと立ち上がった私に、キラッキ
ラのスマイルで山田君がそう言った。



そんな山田君に、きゃーっと女子が色め
く。



「……どうして私が。学級委員にでも頼
めばいいじゃん」



というか私に話かけないでくれ。

てか近付くな。



「……美姫さんは僕と一緒に居るのは嫌
なんですか……?」



すると、いきなりしゅん、としながら、
そう言った山田君。



しかも子犬のような目を向けてくる。



嫌なんですか?──そんなの。






< 103 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop