【完】恋のキューピットは山田君!
キラキラフィルター、発動中。
「──つまりなに?山田君は、自分は異
世界から来た天使で、私の恋を叶えるキ
ューピットの役目を果たすのが任務でこ
こに来たと……」
「そーそー。そゆこと」
へぇ、なるほどねぇー。……って、
「そんなの誰が信じるかァ!!」
いきなり大声を出してそう言った私を、
驚いたような表情で見てくる山田君。
でもね、驚きたいのはこっちっていうか
、むしろ、馬鹿馬鹿しすぎて言葉もない
っていうか。
ツッコミ所満載です、山田君。
「あのね、そんなの信じられると思う?
いくらなんでも嘘下手すぎ」
「はぁ?嘘じゃねーっての。さっきだっ
て自己紹介したじゃん」
唇を尖らせてそう言う山田君。
……自己紹介、って。