【完】恋のキューピットは山田君!
……て、認めたくないけど、私って結構
山田君にお世話になっちゃってる?
……心外だ。
「こんなちゃらんぽらんな天使に頼って
るなんて……一生の不覚…!」
「失礼な奴だなおい」
だって最初は、こんな恋のキューピット
あり得ないと思ってたし、今だってその
気持ちは変わってないもん。
だって、天使ってもっと優しくて、聖母
マリアみたいな人達だと思ってたし。
だけど山田君には、優しさの「や」の字
もない。
「自己チューだし傲慢だし俺様だし…」
「心の声が漏れてんだよっ!」
「いだだだっ!!!」
どうやら本音を口にしていたらしく、グ
ーで両側のこめかみをグリグリと圧迫さ
れる。